デザインセンスを磨くために今すぐできることは、本を読むことです。
現在私はグラフィックデザイナー歴13年目ですが、これまで様々な本を読んでデザインセンスを身につけてきました。
そのおかげで現在はフリーランスのグラフィックデザイナーとして収入を得ることができています。
今回は私がデザインセンスを磨くために読んだ本の中から、良書を厳選して紹介します。
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デザインセンスを磨くために読むべき本

まずはセンスの正体を知ることからはじめる
センスは知識からはじまるはくまモンの産みの親でもある、good design companyの水野学さんが書かれた本です。
- センスの定義
- センスを身につける方法
- センスを仕事に生かす方法
が具体例を混じえつつ解説されており、大変参考になります。
【詳しいレビューはこちら】【良書】水野学さんの本「センスは知識からはじまる」【センス良くなりたい人は必読】
水野さんはこの本の中で
センスとは、自分の中に知識を蓄積し、その知識を使って「数値化できない物事を最適化する能力」
だと述べています。
この定義を元にするならば、センスを磨きたい人はまず知識を蓄積する必要があります。
これからデザイン知識を深めるための本を紹介していきたいと思います。
デザインについて知識を深める
カテゴリー別に紹介します。
デザインとはなにかを知るための本(思考編)
そもそも「デザインとは一体なんなのか」。
著者の仕事を振り返りつつ、書かれた本です。
著者は無印良品のディレクションなどで有名な原研哉氏。
この本の出版は2003年ですが、内容に古さを感じることはありません。
デザインに興味のある人は一読すべき本です。
デザインとはなにかを知るための本(技術編)
ノンデザイナーズ・デザインブックは簡単に言うと「一番分かりやすいデザインの教科書」です。
出版から20年ずっと売れ続けており、累計で48刷。
デザインの原則について書かれた本ですが、対象はデザインを学んだことのない人です。
デザインを学んだことのない人にも理解できるように、多くのビジュアルが掲載されているので、非常に分かりやすいです。
良い例、悪い例を目で確認でき、課題も用意されているので、
- デザインを学んだことのない人は理解が深まる
- デザイナーは基礎を再確認できる
デザインの経験がある人、ない人、どちらにとっても良書です。
【詳しいレビューはこちら】【良書】ノンデザイナーズ・デザインブックでデザインの原則を知ろう
フォント、色に関する知識を深める
フォントや色については先ほど紹介したノンデザイナーズ・デザインブックでも紹介されており、基本はその1冊でもいいのですが、もう少し深く知りたい方のために数冊ご紹介します。
フォントに関する本
タイポグラフィの基本ルールではタイポグラフィの基礎を学ぶことができます。
内容は
- 文字の基本
- 文字の表現(レイアウト法など)
- ロゴデザインのテクニック
- 代表的な書体の紹介(欧文・和文)
などです。
和文、欧文、どちらも解説してあり、書体の基本を学びたい人にはオススメの本です。
色に関する本
7日間でマスターする配色基礎講座は配色の基礎について学べる本です。
文字は少なめで具体例を見ながら学べます。
「講座」というタイトル通り、小テストなども用意されており、読んでいくうちに配色について学べます。
表紙は古臭いですが、内容はいいです。
色を選ぶときに「なんとなく」選んでませんか?
この本を読むと「なんとなく選ぶ」を卒業できます。
配色サンプルの本はたくさんありますが、配色の基礎を分かりやすく学べる本はなかなかありませんので、オススメです。
美しいデザインを知るための本
岡本一宣の東京デザインは、アートディレクター岡本一宣(おかもと いっせん)さんの二十年間の仕事を集めた本です。
なんと1000ページ以上あり、気になって厚さを測ってみたら7cmもありました。ものすごいボリュームです。
グラフィックデザイナーやアートディレクターの作品集はたくさんありますが、その中でこの本を選んだ理由は2つ。
- 1冊で多くのジャンル(雑誌、ポスター、ロゴ、名刺など)の作品を確認できる
- 20年以上前の作品も全く古さを感じない圧倒的なクオリティー
20年以上も前の作品が現在も色褪せることなく、むしろ新しく感じられるのは何故なのか。
作品を眺めながら考えるだけで、デザインに関する知識が深まります。
価格は高いですし、初心者向けの本ではないですが、情報量とクオリティーの高さからみると買って損はない良書です。
書店で見かけることも少なくなりましたし、Amazonでの在庫も少なくなっています。入手困難な幻の本になる日も近そうです……。
活躍中のデザイナーの作品集がおすすめ
グラフィックデザインの作品を集めた資料集はたくさん出版されていますが、
作品集を買うときは実績のあるデザイナーの仕事をまとめた本を購入するのがおすすめです。クオリティー的にも信頼できますので。
現在活躍中のデザイナーの作品集も数冊ご紹介しておきますね。
デザインセンスは誰でも磨くことができる
現在の日本では
良いデザインをするにはセンスが不可欠。そもそもデザイナーになれるような人は、生まれつきセンスがある人。
という考えが一般的であるように思います。
そしてこのような考えが蔓延している影響により、
- デザインの仕事をしてるけどうまくいかない。そもそもセンスが無いのにセンス磨けって言われても……
- デザイナーになりたいけど、自分にはセンスが無いから無理だ……
と感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
そう考えてしまうのも理解できますが、デザインのセンスを磨きたいのであれば、
先ほど紹介した水野学さんの本のように、まずはデザインについての知識をつけることから始めてみて欲しいと思います。
デザインセンスを磨くと仕事に役立つ
デザインセンスはデザイナーだけではなく、どんな職種の人にも役立ちます。
例えば、
- 見やすい企画書、報告書をつくる
- 売上げを伸ばすための店内POPをつくる
このような場面でもデザインセンスを活用できます。
良質な本から知識を獲得し、デザインセンスを磨いて日々の仕事に役立てましょう。